- そもそも「リエゾン」ってなに?
- リエゾンを習得するメリットは?
- リエゾンをマスターする学習法が知りたい!
2つの音がつながって発音される現象を指します。
リエゾンを知らないと単語やフレーズが正しく聞き取れず、英語のスキルアップが目指せません。
この記事では、英語のリエゾンの種類や練習方法、習得のポイントについて解説します。記事を読むと、正しいリエゾンの習得方法がわかります。
英語のリエゾンとは単語同士の音がつながること
リエゾンとは、単語間の音がつながり、区切りが不明瞭になる現象です。英語のネイティブスピーカーは、普段から無意識にリエゾンを使って話します。
正しく理解するために以下の2点を解説します。
- リエゾンとリンキングの違い
- リエゾンの発音の仕組み
リエゾンとリンキングの違い
リエゾンとリンキングの違いを以下の表にまとめました。
リエゾン | リンキング |
単語の最後の子音と次の単語の母音が 連携して発音される | 子音と子音、母音と母音が隣接する 単語間で発生する音の連結 |
語尾の無声子音が 有声化する場合がある | 音声変化なし |
フランス語に多い | 英語特有の発音 |
リンキングはリエゾンの一種です。リエゾンとリンキングは、言葉を自然に発するための方法です。ネイティブスピーカーのような自然な会話を手に入れるためには、リエゾンを理解しましょう。
リエゾンの発音の仕組み
リエゾンは、単語の最後の子音と次の単語の母音が連携して発音される仕組みです。流れるような言葉と英語独自のリズムが特徴です。
リエゾンは、英語を流暢で自然に話すためにも重要です。リエゾンをマスターすれば、英語のコミュニケーションが楽しくなり自信もアップします。
英語におけるリエゾンの種類
英語におけるリエゾンの種類は以下の6つです。
- 連結(リンキング)
- 脱落(リダクション)
- 同化(アシミレーション)
- はじき音(フラッピング)
- 短縮(コントラクション)
- 弱形(エリプシス)
連結(リンキング)
単語の最後の音と次の単語の最初の音が同じか、似ているときに連結(リンキング)が使われます。連結は、単語と単語が滑らかにつながる発音技術です。母音と母音が続く場合、/w/や/j/、/r/の音を挿入して2つの単語をつなぎます。
子音と母音、子音と子音の間でも連結が使われます。前の単語の子音で次の単語を始めれば、より自然な英語に聞こえます。連結の習得には、英語の歌や詩、ラップを重視した素材がおすすめです。連結を意識した英会話を心がけて、自然な英語を身につけてください。
脱落(リダクション)
脱落(リダクション)は、発音の省略で起こる英語の音変化です。話し言葉の中で、音節や単語の一部が省略され音がなくなる現象を指します。
脱落の例は、以下のとおりです。
- 「interest」が「int’rest」:「t」がカットされている
- 「important」が「impor’nt」:「t」がカットされている
脱落を理解すれば、省略された単語がわかりネイティブスピーカーとの会話もはずみます。自然な英会話のスピードに慣れるために、脱落をマスターしましょう。
同化(アシミレーション)
同化(アシミレーション)は、隣接する単語が互いに影響し音が変化する現象です。同化は、口の動きを最小限に抑えるための自然なプロセスです。
同化について以下にまとめました。
- 「get you」が「ゲッチュー」と聞こえる
- 同化は連続音(s・z・ n)に多い現象である
- 同化は会話の流れを滑らかにし、より自然な英語へと導く
- 音声の同化には「完全同化」と「不完全同化」の2種類がある
- 完全同化は、元の音が完全に別の音へと変わる
- 不完全同化では、元の音の一部が残る
同化は、英語を自然に話すために大切なステップです。
はじき音(フラッピング)
はじき音(フラッピング)とは、特定の子音が他の音に変わる現象です。自然で流暢な英会話を話すために、はじき音の理解が必要です。「t」や「d」の音が短く「ラ行」の音に変わります。はじき音の例は「better」が「ベラー」発音とされることです。
はじき音は日常会話で頻繁に起こり、話し言葉を流暢にします。発音の変化に慣れることで、ネイティブスピーカーのような自然な英会話が目指せます。
短縮(コントラクション)
短縮(コントラクション)は、2つの単語が縮まって1つの単語になる現象です。助動詞やbe動詞、否定形で見られます。
短縮の例は、以下のとおりです。
- 「I am」が「I’m」
- 「do not」が「don’t」
日常会話では、短縮形が頻繁に使われます。短縮形を使えば話す際の発音が簡単で、言葉が自然に聞こえます。話し言葉でよく使われる短縮をマスターして、ネイティブスピーカーを目指しましょう。
弱形(エリプシス)
弱形(エリプシス)は、通常よりも弱められた発音の形を指します。文章中のある音節や音が省略され、自然な会話の流れを作ります。弱形の例は、「I want to go」が「I wanna go」です。
日常会話では短い単語が弱形になることが多く、リスニングが難しく感じます。弱形を理解すれば、英語のリスニングスキルが向上し、ネイティブのように自然なスピーキングが可能です。
リエゾンを習得するメリット
リエゾンを習得すると、ネイティブスピーカーのような発音が身につき英会話を楽しめます。リエゾン習得のメリットを以下の2点に分けて解説します。
- リスニング力が向上する
- 自然なスピーキングができるようになる
リスニング力が向上する
リエゾンを習得すれば、ネイティブスピーカーの発音が正確にわかります。会話の流れを追う能力も高まるため、相手の言葉を早く理解し、適切な返答が可能です。連結されたり、省略されたりした聞き慣れない単語も聞き取れるので、ネイティブの日常会話を違和感なく理解できます。
ネイティブスピーカーがよく使う表現や、イディオムを聞き取る能力も身につき、リスニング能力がアップします。リエゾンをマスターすれば、異なるアクセントや方言にも対応できるので、英語をストレスなく聞き取ることが可能です。
» 英語のアクセントルールをマスターする効果的な練習方法!
自然なスピーキングができるようになる
リエゾンを覚えれば、言葉のつながりが自然で聞き手が理解しやすい会話が可能です。英語のリズムと音のパターンをつかむことで、コミュニケーション能力がアップし自信を持ったスピーキングが実現します。
リエゾンで発音の柔軟性を高め、英語のリズムや音のパターンをつかんでください。英会話で、自分の意見や感情を伝える力が身につきます。
» 英語スピーキング力向上の秘訣
リエゾンの聞き取りや発音の練習方法
リエゾンの効果的な学習方法を、以下の3つに分けて解説します。
- ディクテーションを活用する
- シャドーイングで練習する
- ネイティブの音声素材で学ぶ
ディクテーションを活用する
ディクテーションは、英語の音声を聞いて書き取る学習法です。音の連結が正確に理解できてないと、単語が聞き取れません。聞き取った内容を書くことで、単語同士の連結がわかります。
以下は、ディクテーションを実践する際のポイントです。
- 最初は穴埋め問題から始める
- 慣れてきたら、全文の書き取りにチャレンジする
ディクテーションを活用すれば、リエゾンに慣れてリスニング能力がアップします。聞き取った内容を確認しながら自分の発音を修正し、英語学習に役立ててください。
シャドーイングで練習する
シャドーイングは、ネイティブスピーカーの発話を聞きながら、リアルタイムで同じ言葉を口に出す練習方法です。英語のリエゾンやリズム、イントネーションをまねすれば、音のつながりや抑揚が身につきます。
シャドーイングは繰り返し行ってください。リスニング能力が向上し、発音が流暢になります。聞き手にとってわかりやすい発話ができ、英語を話す際にも役立ちます。
» 聞き取る力がアップする!シャドーイングの効果を高める方法
ネイティブの音声素材で学ぶ
ネイティブの音声素材を使って学ぶことは、リエゾンや音の連結した会話で使われる現象を理解するのに役立ちます。ネイティブの音声素材として、YouTubeやSNSがおすすめです。上手に活用すれば、教材費が抑えられます。
ネイティブが話す速さやアクセントに触れ、聞き慣れない音の連結を理解してください。実際の音声をまねすることで、リスニングやスピーキングのスキル向上に役立ちます。
リエゾンをマスターするためのポイント
リエゾンは単語の最後の子音と次の単語の最初の母音が結びつく現象です。自然にリエゾンを使うためには、以下のポイントを押さえましょう。
- リエゾンの頻度とパターンを把握する
- ネイティブの発音を注意深く聞く
- 定期的に発音練習をする
- フィードバックをもらう
- 過度なリエゾンは避ける
リエゾンの頻度とパターンを把握する
リエゾンは特定の条件下で頻繁に発生するため、パターンを理解すると英語の発音が自然になります。
リエゾンが発生しやすいパターンは以下のとおりです。
- 「t」や「d」などの子音の後に母音で始まる単語が続く
- 定冠詞「the」の後に母音で始まる単語が続く
- 前置詞や接続詞の後に母音で始まる単語が続く
「t」や「d」などの子音はリエゾンを引き起こしやすく「get out」は「getout」のように発音されます。「the apple」が「theapple」のように発音されるのは、定冠詞「the」が引き起こすリエゾンの例です。
前置詞や接続詞の後に母音で始まる単語が続くケースでは「in an hour」が「inanhour」と発音されます。日常会話だけでなく、歌詞や詩の中でもリズムを保つためにリエゾンが強調される場合があります。
ネイティブの発音を注意深く聞く
自然なリエゾンのパターンや音のつながりを理解するためには、ネイティブスピーカーの発音をよく聞くことが大切です。以下の教材を活用すると、実際の会話の中でリエゾンがどう使われているのかを確認できます。
- 映画やテレビ番組
- オンラインの動画プラットフォーム
- 音声教材やポッドキャスト
リエゾンが頻繁に使われる場面や、ネイティブの話すスピードとリズムに注意を払うことも重要です。
定期的に発音練習をする
リエゾンをマスターするためには、定期的な発音練習が欠かせません。苦手な発音やリエゾンのパターンを重点的に練習しましょう。鏡を見ながら口の形を確認すれば、正しく発音できているかどうかをチェックできます。
ラップや歌を使って楽しく練習するのも効果的です。自分の発音を録音して客観的に聞くと、改善点を見つけすくなります。オンラインの発音練習アプリを利用するのもおすすめです。
フィードバックをもらう
フィードバックをもらうことで改善点が明確になり、より効果的に発音練習を行えます。客観的な視点から自分の発音を見直すためには、以下の方法がおすすめです。
- ネイティブスピーカーや発音の専門家からフィードバックを受ける
- グループ学習やパートナー練習で相互にフィードバックを行う
- 発音アプリやオンライン英会話を利用してフィードバックを受ける
- 自分の発音をビデオ録画し、見直して改善点を確認する
過度なリエゾンは避ける
リエゾンを意識しすぎると、不自然な発音になったり、文章が伝わりにくくなったりする場合があります。文法的に正しいリエゾンを意識し、乱用を避けると、クリアで理解しやすい発音ができます。
聞き手にとって理解しやすい発音をするためには、ネイティブスピーカーの発音を参考にすることがおすすめです。ネイティブスピーカーは文法的に正しいリエゾンを自然に行い、過度に使用することはありません。
英語のリエゾンに関するよくある疑問
英語のリエゾンに関する以下の疑問に回答します。
- リエゾンは必ずしも適用されるわけではない?
- リエゾンを無視してもコミュニケーションは成立する?
- リエゾンが難しい場合の対処法は?
リエゾンは必ずしも適用されるわけではない?
リエゾンは必ずしも適用されるわけではありません。話し手の意図や単語の組み合わせ、文脈によってはリエゾンを省略する場合があります。
地域やコミュニティによってもリエゾンの使用頻度が異なります。リエゾンは必ずしも一貫して適用されるわけではないため、状況に応じて使い分けることが必要です。
リエゾンを無視してもコミュニケーションは成立する?
リエゾンを無視してもコミュニケーションは成立します。リエゾンなしの発音でも文脈と単語の意味がわかれば、相手に理解してもらうことが可能です。
リエゾンを使わないとスムーズさに欠けるため、ネイティブスピーカーとの会話では違和感を感じる可能性があります。リエゾンを無視した場合、単語と単語が途切れたように聞こえ、文の一貫性が失われることに注意が必要です。
言語の自然さが失われ、コミュニケーションがぎこちなく感じられる場合もあります。
リエゾンが難しい場合の対処法は?
リエゾンが難しく感じる場合や初学者は、基本的な発音や文法に集中し、少しずつリエゾンを取り入れていくのが効果的です。
リエゾンが難しい場合の効果的な対処法は以下のとおりです。
- 音声認識ソフトやアプリを使用する
- 発音練習に特化した教材やアプリを利用する
- 発音矯正の専門家やコーチに相談する
音声認識ソフトやアプリを使用して自分の発音をチェックすると、気づきにくい発音のクセを修正できます。発音練習に特化した教材やアプリを利用すれば、リエゾンを含む発音のポイントをわかりやすく学べます。
短期間でリエゾンのスキルを向上させるには、発音矯正の専門家やコーチから専門的なアドバイスを受けましょう。リエゾンをマスターするためには、基本的な発音練習をしっかりと行うことが大切です。単語ごとに発音を確認しながら練習を続けると、自然なリエゾンを身につけられます。
基本的なパターンを理解し、自分のペースで練習しましょう。
» 英語の発音の基礎と一般的な課題、発音のコツを解説!
まとめ
英語のリエゾンは、自然な発音と流暢な会話を身につけるために重要です。リエゾンを習得すれば、リスニング能力もアップし、ネイティブのように話せます。
学習方法は、ディクテーションやシャドーイング、ネイティブの音声素材を使った練習がおすすめです。リエゾンを習得すれば、英語のスキルアップが可能です。正しいリエゾンをマスターして、ネイティブスピーカーのような自然な英語を話せるようにしましょう。
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